許容損失額を決める
FX取引の場合、投入資金は証拠金とされます。
証拠金の一部が大きな想定元本の取引の担保とされ、
取引が決済されれば、その損益は証拠金で清算されます。
つまり、利益であれば証拠金が増え、損失であれば証拠金が減ります。
いつも儲かるとは限りません。損の場合、証拠金の減るのを抑えるんです。
一般的な考えは、全証拠金に対し何%までなら仕方ないという風にです。
例えば、100万円の証拠金があるとし、5%の5万円までの損を許容損失額とします。
FXの損は、ヤラレpips×ロットで計算されます。
許容損失額は、最大ヤラレpipsを決めた後、ロット数を算出か、
ロット数を決めた後、許容ヤラレpipsを算出するかのどちらかです。
出てきたロット数で売買し、ヤラレpips分ずらして損切注文を入れれば、
残念にも損切となった場合、許容損失額に留まるというわけです。
この損失許容額となる%をどれほどにするか?
初心者向けの情報商材では1%とか2%を勧めています。
これなら、最大連続損切りが100回とか50回ないと証拠金が吹っ飛びません。
でも自分の勝率が高いと思う人は5%とか10%を損失許容額にしたりします。
まあ、中上級のトレーダーの場合ですがね。
まあ、勝率が高く、資産を増やしたい場合には5%程度がいいかも知れません。
5%だとロット数も増えますから、利益になった場合の儲けも大きくなるからです。
期待pipsの計算
取引回数も増えてくると、自分自身の勝率とか、勝ち平均獲得pipsとか、
負け平均ヤラレpipsが出てきます。これは重要なデータです。
このデータをもとに期待pipsを計算し、その結果が、
プラスであれば勝てるトレードをしているということになります。
期待pipsがプラス値は大きければ大きいほど、トレードの優位があるということ。
自信をもって売買に臨めばいいことなります。
反対にマイナスの期待pipsはトレードしてはいけないということ。
もう一度、損切pipsを見直したり、勝率の高いトレードパターンを、
探さないといけないということです。
取引ロットの算出
前述のように、許容損失額と最大ヤラレpipsを決めればロットも決まります。
一応はこのロットでいいのですが、次のようなチェックをするのが望ましいです。
まず期待pipsを計算し、プラス値であることを確認します。
ここで注意することは、小さな期待pipsはいつマイナスに転ぶかもしれないと
注意することです。このため、常に期待pipsを上げようとする努力が必要です。
前述のように変数は3つ。勝ちpipsを増やす、勝率を上げる、負けpipsを減らすです。
もう一つのチェック法はケリー基準によるチェックです。
ケリー基準は、勝率とリスクリワード比率から、最適最大複利収益を出す
証拠金の資金比率を算出するものです。このケリー基準は使い方が難しく、
算出値をそのまま鵜呑みにするのではなく、半分にするという
ハーフケリーという考え方もあります。
期待pipsが小さい場合の勝率とリスクリワード比率からケリー値を見てみると、
小さい値になっていることが多いです。ケリー基準あるいはハーフケリーから
見ても5%といういうのは過大過ぎるとなりかねません。
そのような場合は、売買を見送り、売買方法を見直すべきです。
反対に、期待pipsも大きく、前述のようなケリー基準の数値も大きい場合、
ロット数を増やす検討をしても良いです。
ただし、トレードに慣れた人でもロットが増えるとメンタルに不安をきたす人が
多いです。その場合は、慣れたロットで取引を続けるべきです。
また、ロット数が大きくなれば利益も大きくなる半面、損も大きくなります。
許容損失額越えや、それまでの蓄積利益を飛ばしてしまわないよう注意します。
プロの中には、これまでの利益を賭けて大勝負にでる人もいます。
つまり蓄積利益額を許容損失額にしてロットを計算し直すというもです。
しかし、見ている限りでは大勝負を仕掛けても勝てる人は少ない。
従って、大部分の人は、真似をしないでください!!